縄文アミニズムの世界観・・・「カムイ紋彩色石笛」
縄文時代の宗教は多くの狩猟採集文化と同様に、アミニズム(自然崇拝)であったろうと思う。
森羅万象を崇敬し、唯一絶対の神を持たない人々。
そんな私の縄文アミニズム観を表現したのがこれ!
カムイ紋彩色石笛である。カムイはアイヌ語で神を意味し、アイヌ語には自然という単語がない。単語が無いという事は概念が無いという事で、これは自然を対極化していないという事。アイヌ(ヒトという意味)民族にとって、自然とは人も含めた宇宙の全てなのでR。自然という概念に一番近い単語を選ぶとなると、カムイ(神)になるのだという。素晴らしい文化ですな。
中央に描かれているのは雲形紋。仏教美術と思われがちだが、既に縄文土器にその祖形が施文されております。恐らく螺旋模様から派生していったのではないか?
仏教絵画で雲は天上を意味する象徴だろうが、私は雲は雨の親、つまり水を表現してみた。
四方には「ご神火紋」を配したが、これも仏教美術によく使われており、中世絵画では富士山に描かれていたりする。
火と水、即ちカ・ミであるから神を表現してみた。
勾玉五個分くらいの労力がかかって、完成したらカグッと疲れが出てきた。
表現したい世界の何割も表現しきれてはいないが、今の時点では渾身の作品。
それでも評価して買ってくれる人がいないと、次がないからヨロシク!(笑)
追記
フェイスブックにアップした途端に、村上市で塩作りをしている友人の富樫さんが買ってくれた~!
薪で塩炊きしているので、火と水はキーワードでピンときたそうだ・・・持つべきものは友ですねえ。
直接手渡ししたいから、日曜日に村上市に行くべし!
投稿者プロフィール

-
ヒスイの故郷、糸魚川市のヒスイ職人です。
縄文、ヒスイ、ヌナカワ姫の探偵ごっこをメインにした情報発信と、五千年前にヒスイが青森まで運ばれた「海のヒスイ・ロード」を検証実験する「日本海縄文カヌープロジェクト」や、市内ガイド、各種イベントの講師やコーディネーターをしています。
最新の投稿
災害(輪島漆器義援金プロジェクト・ボランティア・サバイバル)2025年10月20日「自分にできること」・・・能登半島地震ボランティア
糸魚川自慢2025年10月19日大人になった気分デス・・・充電式ブロアーと「あさひ楼」のラーメン
ぬなかわヒスイ工房・ヒスイ2025年10月17日現代の勾玉のつくられ方・・・時代おくれのヒスイ職人の独り言
糸魚川自慢2025年10月13日縄文キッズ養成講座「丸木舟体験会」・・・糸魚川の浜言葉でオモテナシ