ものの哀れを感じるヒスイで作った「最後の涙」
質と透明感、発色が極めていいけど、ヒビが多いので加工するとザクロのようにボロボロと崩れていくタイプのヒスイがある。
加工に向かないので愛眼用に流通するヒスイである。

完成した「最後の涙」こんなに透光性があって綺麗。
極上の美人ヒスイなのに細かいヒビが沢山入っているこのタイプのヒスイに、ものの哀れを感じて個人的には好きだ。
一か八か超小型勾玉を作ったら、なんとか形になってくれた。

このタイプのヒスイでも形になってくれるのは超小型勾玉ならでは。

量産された勾玉には真似できない微妙なカーブと研磨に拘っているので、普通の勾玉より神経が張りつめる仕事。
ボロボロに崩れて残った、最後の欠片から作った勾玉・・・自分の作品に銘を付けるという事はおこがましくてした事はなかったが、初めて「最後の涙」と銘を付けた。
因みに自動で研磨に磨きを増すバレル研磨機は使わず、鏡面仕上げ。
簡単に研磨した後でバレル研磨すればそれなりに光沢は出るが、ヒスイ表面は荒れて凸凹した状態のままなので、光が乱反射してあまり綺麗に見えないのだ。
ヒスイ表面が平滑になるまで手間暇を惜しまず研磨していくと、なにかのチカラが宿ったかのように発光する感じで鏡面になっていく。
その作業の集注感は祈りと等価の作業。

サージカルステンレス製チェーンで仕立てた。
ヒスイの神に感謝!
投稿者プロフィール

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ヒスイの故郷、糸魚川市のヒスイ職人です。
縄文、ヒスイ、ヌナカワ姫の探偵ごっこをメインにした情報発信と、五千年前にヒスイが青森まで運ばれた「海のヒスイ・ロード」を検証実験する「日本海縄文カヌープロジェクト」や、市内ガイド、各種イベントの講師やコーディネーターをしています。





