睨み返す目・・・インドの魔除けシリーズ第三弾
インドの魔除け第三弾目は、南インドの漁船の船首に描かれた竜眼(リュウガン)。
本来の竜眼とは中国福建省付近の船に描かれた魔除けの目の事で、海難を睨み返すという呪符。
竜眼ではないが、魏志倭人伝には倭人は海に潜って魚を獲る事を好み、蛟(ミズチ・コウリュウ)を避けるために皆黥面文身(体中に入れ墨をする事)していたという記述もあるので、倭人の船にも竜眼が描かれていたのかも知れない。
アラビア湾やエーゲ海方面の船にも同様な目が描かれているし、西洋の帆船の船首像も同じ意味を持っている。
なんの、ヤンマーの漁船にも竜眼が描かれている。ただの呪いか!とバカにしてはいけない。板子一枚下は地獄という職場環境で働く漁師さんは日常的に死と隣り合わせ・・・船乗りにとって竜眼は切実な呪符なのである。
先代柳家小さんの得意だった古典落語の「睨み返し」という、おおつごもり(大晦日)に押し寄せる借金取りを睨み返す滑稽噺もありますな。
意外な事に現代人にも睨み返しの呪術が有効のようで、ラジオを聞いていたら、東京都で石原都知事時代に防犯シールを配布した以降は、空き巣などの犯罪発生率が低下したのだと元刑事さんが話していた。
誰かに見られている・・・ここはヤバイと感じて退散する泥棒は素直な人の様な気がする(笑)
カラス除けで検索したらヒットした画像・・・「カラス侵入禁止」という文字を理解できるカラスは相当に頭がいい(笑)
今も昔も人間は変わらないどころか、カラスと同じレベルなのだね。
投稿者プロフィール

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ヒスイの故郷、糸魚川市のヒスイ職人です。
縄文、ヒスイ、ヌナカワ姫の探偵ごっこをメインにした情報発信と、五千年前にヒスイが青森まで運ばれた「海のヒスイ・ロード」を検証実験する「日本海縄文カヌープロジェクト」や、市内ガイド、各種イベントの講師やコーディネーターをしています。
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