嗚呼、郷愁の「くけ台」・・・絶滅危惧種の道具
整体の先輩から、くけ台を作って欲しいとのご注文。
私の趣味が木工なので、後輩に仕事をという先輩の温かいご支援に感謝!
注文は使用しない時は解体して収納するタイプ。色んなバリエーション作ったので、納品したら100個もの量産!に向けてご相談である。
くけ台(絎台)は、今や存在すら知らない日本人も多いと思われる和裁の道具だが、我が家ではお袋が愛用している絶滅危惧道具。
座布団の下にくけ台を入れた上に正座して、背中を丸めてチクチクと針仕事をするお袋の後姿は、「正しい日本の母の背中」・・・郷愁を感じる道具ではある。
具体的な使用法は・・・ネットで検索して下さい(笑)
収納時はこんな形になる。
赤い糸を巻いた部分は竹製で、ここに綿を入れたタンポを作って針を刺すのでR!竹は乾燥して割れる事があるので糸を巻いてある親切設計でR!
なぜに整体の先輩がこんなものを欲しがっているかというと、我が整体協会では道場の中だけが稽古場ではないという事なのだ。
昔ながらの日本の仕事、例えば手道具を使う農作業や和裁、草鞋作りなどを実践する事で日本の身体文化を学ぶという事。
私も整体協会の教授の端くれなので稽古会の一環として薪割りや昔の遊びなども教えているが、本業のヒスイ仕事こそが整体の感覚技法を駆使しているので、オンラインショップの写真だけでそれが解る人には解って貰えているようだ。
即ち、観て眼に馴染む、触れて掌に馴染むヒスイ製品が私の目指す処。
こんな道具があるという事を覚えていて欲しい。
投稿者プロフィール

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ヒスイの故郷、糸魚川市のヒスイ職人です。
縄文、ヒスイ、ヌナカワ姫の探偵ごっこをメインにした情報発信と、五千年前にヒスイが青森まで運ばれた「海のヒスイ・ロード」を検証実験する「日本海縄文カヌープロジェクト」や、市内ガイド、各種イベントの講師やコーディネーターをしています。
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欲しいっ
昔、祖母が使ってました♬ もう絶滅危惧種なんですね(^^; 知ってる私も絶滅危惧種か!?製品化された時は是非注文します♪
星はすばる様へ
S39年生まれの私世代では、和裁をする人が家にいないと知る事の無い道具。
正座して針仕事をする母の背中を見ていたので、高校生の時に縫って貰った浴衣はヨレヨレになっても捨てられず、未だに現役で着ていますが、浴衣がどんどん増えていくのですよ(笑)