天然素材100%の家とヒスイの屋根の重石
帰省中の高校美術部時代の後輩から、築百年の実家の建具の建付けが悪いので直して欲しいと頼まれた。
持参した大工道具で簡単に直ったが、庭にお宝が沢山転がっていた。
親父さんが子供の頃(七十年前!)に長者ケ原遺跡で拾った石棒!
明治期に屋根の重石に使用されていたであろう、でっかいヒスイ原石!
かっての糸魚川では、屋根の重石や漬物石としてヒスイが利用されていたと聞いた事はあったが、実物を観たのは初めて。
ヒスイの希少性以上に、ヒトとヒスイのモノガタリに興味がある私にとって、これは歴史的遺産!
即ち文化財なのである。
池の周りに極上のネフライト(軟玉ヒスイ)発見!
お礼に進呈すると言われたが、畏れ多いので石棒だけ頂いてきた。
それにしても窓ガラスも戦前の「吹き硝子」がそのまま使われていたり、玄関には昔ながらの三和土(タタキ)が残っていたり、物置になてはいるものの厩(ウマヤ)まで残っている。
部分的にカタガラスに変えられているが、吹き硝子ともども生産してないからオレ的には文化財!基礎も昔ながらの独立基礎!
家自体が文化財(笑)
碍子(ガイシ)と木綿被覆の電線は使われていないが、実にかっこういい。
天然素材100%の家、冬は寒いだろうが住み心地はいいに決まっている。
後輩は東京で美術教師をしているのだが、定年退職したら是非とも帰郷して、この家を守って欲しいねえ・・・。
投稿者プロフィール

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ヒスイの故郷、糸魚川市のヒスイ職人です。
縄文、ヒスイ、ヌナカワ姫の探偵ごっこをメインにした情報発信と、五千年前にヒスイが青森まで運ばれた「海のヒスイ・ロード」を検証実験する「日本海縄文カヌープロジェクト」や、市内ガイド、各種イベントの講師やコーディネーターをしています。
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