縄文の赤・・・彩色遮光器土偶石笛
遮光器土偶石笛が可愛らしいと評判。
さっそく線刻に鮮やかな赤い彩色を、という注文を貰った。
12月21日に横浜で開催されるクリスタルボウルライブ「冬至祭」に出品したいので、同じデザインの石笛を2個作ったが、同じ仕事をしたくないから全部研磨方法を変えた。
遮光器土偶三兄弟!
そのお陰で新しい線刻技術を発見・・・。
私は石によって研磨方法を変えているが、これは方法論を固定化することで、石をこちらの都合に無理やりはめ込みたくないし、予定調和は面白くないから。
主役は石、私は召使という立場で、最も石が喜ぶ工程、方法へと工夫している。
だから時間はかかる、だから面白い。
学生時代にヒッチハイクをしていて、スエーデン人学生2人組から日本語がまったく解らないので一緒にヒッチハイクしてくれと頼まれて京都まで旅行した。
その時、日本文化は詫び寂とガイドブックに書いてあるが、なんで神社仏閣には鮮やかな赤が使われているのか?と聞かれて、咄嗟に「赤はバイオカラーで、魔除けになるのだ!」とシドロモドロの英語で答えた。
後から調べたら満更間違っていなく留飲を下げたが、縄文人も赤が大好き。
土器や土偶もベンガラなどの赤で彩色されているものがあり、どうやら日常使いではない祭りに使う特別なものにだけ赤が塗られたようだ。
縄文人にとって、否、人間にとって赤は特別な色。
完成した彩色遮光器土偶石笛、やはり赤が映える。
投稿者プロフィール

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ヒスイの故郷、糸魚川市のヒスイ職人です。
縄文、ヒスイ、ヌナカワ姫の探偵ごっこをメインにした情報発信と、五千年前にヒスイが青森まで運ばれた「海のヒスイ・ロード」を検証実験する「日本海縄文カヌープロジェクト」や、市内ガイド、各種イベントの講師やコーディネーターをしています。
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