雪国の縄文人の知恵・・・土屋根の竪穴住居
確定申告の書類作りに専念していたら、ぬなかわヒスイ工房は雪に埋もれてしまった。
海岸部から500mしか離れていなくても、屋根雪が落ちて玄関が埋まったぬなかわヒスイ工房
10分だけ除雪してこの状態だが、昨年秋に自宅から入れる裏口を作ったので取敢えず問題なし。
こんな時、昔の人の苦労を想うのだけど、近年は縄文時代の遺構から焼けた土を被った焼失家屋が何件か報告され、屋根に土を載せて酷寒に耐えていた可能性も推測されるようになり、各地の遺跡で土屋根の復元住居が建てられている。
富山市の北代縄文公園に復元された土屋根の竪穴住居。
明治期の樺太アイヌの竪穴住居が地下2mほど掘り下げた半地下になった土屋根式で、草が茂った土屋根が土饅頭のように見える写真が残っている。
富山市埋蔵文化財センターが北代遺跡で土屋根実験をしているのだが、雨で土が流されたり、結露で屋根材が腐ったりして思うようにならないのだ教えてくれた。
草が生える前・・・土の分量、配合、雨で土が流れない工夫など実験しているのだが、富山県の考古学者さんたちはこの点、非常に熱心。
昔の人の知恵って凄い。
どんな過酷な環境でも自力で生き抜き、今日までイノチを繋いでくれた祖先に畏敬の念を覚える。
投稿者プロフィール

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ヒスイの故郷、糸魚川市のヒスイ職人です。
縄文、ヒスイ、ヌナカワ姫の探偵ごっこをメインにした情報発信と、五千年前にヒスイが青森まで運ばれた「海のヒスイ・ロード」を検証実験する「日本海縄文カヌープロジェクト」や、市内ガイド、各種イベントの講師やコーディネーターをしています。
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