師匠は長次郎さん、運慶さん・・・いっぱいいる。
石笛作りの面白さは、勾玉と違ってカタチに制約がないこと。
螺旋を線刻したご神事用の石笛
特に原石の姿を活かして「中から石笛を削り出す」という運慶さん方式だと、作者とヒスイのセッション性が強くなり、その関係性に主従関係が無くなる所がいい。
私は縄文をテーマにしているが、それは意匠のみならず、その関係性そのもののことを言っている。
かって石笛の注文を受けたお茶人から「長次郎みたいですな!」と言われた時、「分かりますかっ!」と欣喜雀躍。
樂茶碗創始者の長次郎さんは、私の師匠の一人なのだ。
底の平らな部分は極限まで薄く作ってあるので、持った指が透けて見えるほど。
一見して簡単な仕事のようだから真似する同業者が多いのだけど、実は難しいし、とても時間はかかる。
孔を開けた原石をバレル研磨機にぶちこみ、機械に自動研磨してもらうだけでは、「長次郎みたい」とは言ってもらえないのですよ。
投稿者プロフィール

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ヒスイの故郷、糸魚川市のヒスイ職人です。
縄文、ヒスイ、ヌナカワ姫の探偵ごっこをメインにした情報発信と、五千年前にヒスイが青森まで運ばれた「海のヒスイ・ロード」を検証実験する「日本海縄文カヌープロジェクト」や、市内ガイド、各種イベントの講師やコーディネーターをしています。
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