深夜にアイヌ語を聞いて涙する・・・「ゴールデンカムイ」
北海道旅行中にアイヌの方々が口々に絶賛して薦めてくれたのが漫画「ゴールデンカムイ」
集英社さんから転載した主人公の杉元佐一
漫画の公式サイトはこちら
https://youngjump.jp/goldenkamuy/
明治期の北海道で砂金を探す和人のタフガイとアイヌの話しと聞けば、すでに手塚治虫が「シュマリ」を描いているではないかと気が進まなかったが、レンタルしてみたら16巻を一気に読了して、今はアニメ版のレンタルに移行。
集英社さんより転載した主人公のアシリパさん
アニメの公式サイトはこちら
狩猟・サバイバル技術・ジビエ料理・習俗などのアイヌ文化や、民族差別、日露戦争当時の銃器など多岐に渡る事柄が破綻なく詳細に描かれているばかりか、シリアスとコメディの硬軟バランスが秀逸。
登場人物のキャラクターの背景もきちんと描かれているから、極悪の犯罪者や猟奇的な変質者であってもどこか憎めず哀れみさえ感じる。
この漫画の登場人物たちは変態さんが実に多いのだが、人間の行動を深層心理まで踏み込めば、誰でも変態さんの要素は持っているのだということか。
作者である野田サトルさんの深い人間洞察と、存在への優しい眼差しを感じる。
とにかく面白い。
アニメ版でもアイヌ語の会話が頻繁に出てくるが、アイヌ語会話が全国放送のアニメで流れるのは始めてではないか?
このことだけでも快挙と言えまいか・・・。
日本は単一民族国家などではないのだ。
チセ(アイヌ民家)で囲炉裏を囲みながらフチ(老婆)が会話する場面で、私の北海道での実体験が蘇ってきて不覚にも泣いてしまった。
縄文に興味のある人にも狩猟採集民族の世界観を勉強できるので絶対にお勧め!
投稿者プロフィール

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ヒスイの故郷、糸魚川市のヒスイ職人です。
縄文、ヒスイ、ヌナカワ姫の探偵ごっこをメインにした情報発信と、五千年前にヒスイが青森まで運ばれた「海のヒスイ・ロード」を検証実験する「日本海縄文カヌープロジェクト」や、市内ガイド、各種イベントの講師やコーディネーターをしています。
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