私が売らないヒスイ職人を目指す訳・・・国石ヒスイの枯渇危機について想うこと
今朝の「糸魚川タイムズ」のトップ記事は、ヒスイ枯渇危機を訴えた初の報道ではないだろうか。
宮島宏前フォッサマグナミュージアム館長が、ヒスイ絶滅の危機に対する対策が急務と訴えており、大いに賛同。
人が来ればいい、売れればいい、人気が出ればいいという現在の情報発信の在り方は、ブツ欲や経済的価値ばかり刺激され枯渇に拍車をかけるだけなのだ、と私も長年言い続けてきた。
8月のフォッサマグナミュージアムでの講演会で話したが、現在は有史以来最大のヒスイバブル期。
だから私はヒスイ装飾品を量産販売するのではなく、丁寧に時間をかけて作ったモノを縄文文化に繋がる歴史的存在物として買ってもらえる商売を目指している。
そして究極的にはモノではなくモノガタリでお金が稼げたら最高で、売らないヒスイ職人が最終地点なのだ。
縄文から奈良時代初期までのヒスイに対するヒトの想いは、現代と大いに異なる。
万葉の貴人でさえも「求めて得し玉かも 拾いて得し玉かも・・・」と求められないことを嘆く歌を詠むほどの何事にも代えがたい貴重な霊石扱い。
ところが現在は・・・。
電子版もあると思うので、興味のある方はご参照ください!
投稿者プロフィール

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ヒスイの故郷、糸魚川市のヒスイ職人です。
縄文、ヒスイ、ヌナカワ姫の探偵ごっこをメインにした情報発信と、五千年前にヒスイが青森まで運ばれた「海のヒスイ・ロード」を検証実験する「日本海縄文カヌープロジェクト」や、市内ガイド、各種イベントの講師やコーディネーターをしています。
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