春だから脱皮欲求?・・・未知の領域に歩み出すには他者の力を借りる
ヒスイ加工を始めて8年目、初めてオリジナル工具の特注をすることになった。
Knobさんから依頼された特殊な石笛を作るためと、以前から「こんな道具がありゃいいのに!」と思っていた道具をこの際に注文することにして、久しぶりに図面を描いたが、ポンチ絵(死語)に寸法さえ入れればいいのが解ってはいても、元設計屋のプライドが許さない( ´艸`)
またこれまでは、粗製乱造品であっても桐箱に納めれば高級感が演出できると考える業界常識に対し、わしゃ内実のないことはしたくない。わしの商品は安物のパッケージで十分じゃけん。中身で勝負するけん!として、桐箱は使わず色々と工夫したギフトケースに入れて納品していたが、想うところがあってついに桐箱とお洒落な紙製化粧箱を導入することにした。
実店舗販売してくれる店と注文品が増えてきたので、それなりの格式は必要な時期に来ているのですよ。

寸法もさることながらデザインが問題で、お洒落そうな友人達にメールして「どれがお洒落?女子受けする?」と聞いている。

周囲の人に「これどう思う?」と聞くことが多いのだけど、なかには自分の作品に自信を持てないのか?優柔不断ではないか?と嫌味を言ってくる人もいる。笑われるかも知れんが、俯瞰の立場から客観的な評価をしてもらうのは大事だ。
自己満足や自己完結こそみっともないし、見苦しいのですヨ。

人に意見を求めるのは自己完結の殻から未知の領域に歩み出す脱皮欲求だからで、それには他者の力が必要なのですよ。
共振共鳴作用で思わぬ道が拓けたりもする。すなわち停滞から展開への脱却力学なのですな。

工房のリフォームをよくやっているけど、これも一種の脱皮欲求。
今回の脱皮欲求は何時もと違ったレベルで、ここ数週間はヒスイ加工以外の仕事で忙しい。
春ですなぁ。
投稿者プロフィール

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ヒスイの故郷、糸魚川市のヒスイ職人です。
縄文、ヒスイ、ヌナカワ姫の探偵ごっこをメインにした情報発信と、五千年前にヒスイが青森まで運ばれた「海のヒスイ・ロード」を検証実験する「日本海縄文カヌープロジェクト」や、市内ガイド、各種イベントの講師やコーディネーターをしています。
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