奴奈川神社は柳形神社だった!・・・「糸魚川市史」
現在の八千鉾神と奴奈川姫の二柱を祀る「奴奈川神社」は、延喜式に記述される以前には、奴奈川彦と奴奈川姫の二柱を祀る「柳形神社」で、江戸時代には「柳形明神」と呼ばれていたという主旨の口碑にやっと辿り着いた。

なんと、私が小学6年の時に出版された「糸魚川市史」に詳しく出ていて、納戸から発掘した(笑)
青木重孝先生の監修による自然科学から人文科学までが詳細に書かれた大変な労作で、40年前の糸魚川市の文化行政の熱量に驚くが、多方面の人材が揃っていたということだ。
また感心するのが、現在のように観光収入増大が望めるなら何でもアリ!というノリではなく、学術的にきちんとした物を残さないと後世の恥である、といった感じの著述者たちの気骨を感じる処。
ヌナカワ姫伝説の多くは、後世の両部神道や白山修験の影響を受けているので鵜呑みできない旨を青木先生も指摘しておられるが、私もあくまで考古学的な考察の肉付けとして捉えている。
ヒスイ再発見の経緯から、「長者ケ原遺跡」や拙宅下の「笛吹田遺跡」など、主だった遺跡の発掘資料なども紹介されていてる。
市民にも分かりやすく書かれているので、12歳当時の私はこの本で郷土史のお勉強をしていたのですな。
興味ある人は糸魚川図書館で借りれられるし、自宅のどこかで眠っているかも?
投稿者プロフィール

-
ヒスイの故郷、糸魚川市のヒスイ職人です。
縄文、ヒスイ、ヌナカワ姫の探偵ごっこをメインにした情報発信と、五千年前にヒスイが青森まで運ばれた「海のヒスイ・ロード」を検証実験する「日本海縄文カヌープロジェクト」や、市内ガイド、各種イベントの講師やコーディネーターをしています。
最新の投稿
災害(輪島漆器義援金プロジェクト・ボランティア・サバイバル)2025年10月20日「自分にできること」・・・能登半島地震ボランティア
糸魚川自慢2025年10月19日大人になった気分デス・・・充電式ブロアーと「あさひ楼」のラーメン
ぬなかわヒスイ工房・ヒスイ2025年10月17日現代の勾玉のつくられ方・・・時代おくれのヒスイ職人の独り言
糸魚川自慢2025年10月13日縄文キッズ養成講座「丸木舟体験会」・・・糸魚川の浜言葉でオモテナシ