長者ヶ原遺跡で拾ったクルミで作った縄文イヤリング
長者ヶ原遺跡で拾ったクルミでイヤリング製作。
断面を観察すると、アイヌのモレウ(渦巻)紋に似ていたので、反対はどうなってんの?と削ってみたのです・・・。
モノ作りのインスピレーションは、自然界の観察にあったのではないか?と思う次第。

物体を抽象化する行為は、在る自然から人を介して産み出した自然、すなわち造化(ゾウカ・宇宙を産み出した力)
俳諧は造化なりとした松尾芭蕉の言葉を、私はそう理解している。

ヒトには造化の欲求を持っており、だからこそ縄文人はヒスイそのままでは満足できず、研磨して孔をあけて身に付けた。
希少鉱物やパワーストンとしてのヒスイに魅力を感じる人もいるが、私は人を介したヒスイの歴史、ヒトとヒスイの物語りにこそ魅力を感じる。

糸魚川の縄文遺跡からは、加工するには小さ過ぎる親指の爪サイズの綺麗なネフライト(軟玉ヒスイ)が出土することがあり、海岸で拾って家族に見せるために持ち帰ったのかな?と微笑ましくなる。
ヒトのやることは大昔から変わらんのですな!とガイドの時に話ているが、遺構や遺物からヒトの営みに想いを馳せて頂けたら幸い。
投稿者プロフィール

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ヒスイの故郷、糸魚川市のヒスイ職人です。
縄文、ヒスイ、ヌナカワ姫の探偵ごっこをメインにした情報発信と、五千年前にヒスイが青森まで運ばれた「海のヒスイ・ロード」を検証実験する「日本海縄文カヌープロジェクト」や、市内ガイド、各種イベントの講師やコーディネーターをしています。
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