ワタシがシッポをフルフルと振る時・・・超小型勾玉
土産物屋で安く売られている短冊形のヒスイ製ストラップを見るたび、これを作る2個分の原石を俺に売ってくれれば、その10倍以上の値段の勾玉が作れるのに~!と歯がゆくなる。
ラベンダーヒスイ製の超小型勾玉イヤリング
これはモノ売り指向と、端材を余すところなく使い切りたい作品指向の考え方の違いだが、10年後には入手できないような高品質のヒスイが切り刻まれて安売りされているのを見るのは心臓に悪いので、なるべく安売りしている所には寄らない( ´艸`)
厚み5㎜、縦横15㎜前後の原石があれば超小型勾玉が作れるのだが、極小の世界に集中し続けて急に立ち上がると、現実とのサイズ感との違いで立ち眩みしてしまうし、2個も作るとフラフラに消耗してしまう。
こんな作り方なので沢山は作れないから、結果としてヒスイの価値を高めることになるのではないか?との切なる思い。
個展で「この勾玉、綺麗に加工してくれてアリガトー!って喜んでますねぇ~」と何度か言われ、ヘタはヘタなりに一生懸命作ったのデスよ~と泣きそうになった(笑)
ヒスイの質に関係なく、この勾玉カワイイ!と存在としてのリアリティ、すなわち奥行きと密度を感じ取って頂けるのはモノ作りの喜び。
生きているみたい!ニコニコ笑っているぅ!美味しそうだから舐めてみたい!喜んでるぅ~!などなど、特に女性客の感覚的な感想は励みになり、もし私にシッポがあるならフルフル振っていると思うのデス。
投稿者プロフィール

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ヒスイの故郷、糸魚川市のヒスイ職人です。
縄文、ヒスイ、ヌナカワ姫の探偵ごっこをメインにした情報発信と、五千年前にヒスイが青森まで運ばれた「海のヒスイ・ロード」を検証実験する「日本海縄文カヌープロジェクト」や、市内ガイド、各種イベントの講師やコーディネーターをしています。
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