「日本海」の呼称問題・・・「菜の花の沖」読書日記
「日本海」を「東海」に改称せよと朝鮮半島側からの言い分が「日本海呼称問題」だが・・・。
「日本海」という呼称は、ロシア海軍のクルーゼンシュテルン提督(当時は中尉)がロシア人として初めて世界一周した航海で長崎に寄港した際に、海図への記載と、「世界周航記」に書いたことで、欧米諸国に広まった名称なのだと、「菜の花の沖」にあった。
クルーゼンシュテルン提督は航海者として優れていたのみなず、貴族出身の士官や徴兵の水兵にも分け隔てなく公平に接した、勇猛な海軍軍人として評価されている。
ちなみに、この航海の時のレザノフ司令官の独りよがりな思惑が、ロシア船が北方領土で狼藉をはたらくようになった「ゴローニン事件」の発端で、レザノフ司令官の思慮のない言動には航海指揮者のクルーゼンシュテルンも持て余していたようだ。
日本海の呼称問題を調べてみたら、最初に日本海と書いたのは17世紀のイタリア人宣教師であり、その当時の日本では「北海」、中国では「鯨海」と呼んでいたらしい。
つまりは「東海」とは、朝鮮半島側のローカルネームだから、アメリカが太平洋を西海と改称せよと言っているに等しいことになる。
世界の海域の名前は、大航海時代の「発見者」が命名して、海図に記載したことで広まった歴史があるので、その点では「日本海」に座布団一枚。
しかしそれでは朝鮮半島の人々は面白くないと心情は理解はできるから、いっそのこと「鯨海」でもいいんじゃねぇか?
それにしてもクルーゼンシュテルンとは懐かしい名前だ。

世界最大級の現役のロシア海軍練習帆船の船名で、高校生の時に大阪湾で「世界帆船パレード」があり、見に行ったことがあるのですわ。
もちろん、船名は偉大な航海者だったクルーゼンシュテルン提督から頂いたもの。
投稿者プロフィール

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ヒスイの故郷、糸魚川市のヒスイ職人です。
縄文、ヒスイ、ヌナカワ姫の探偵ごっこをメインにした情報発信と、五千年前にヒスイが青森まで運ばれた「海のヒスイ・ロード」を検証実験する「日本海縄文カヌープロジェクト」や、市内ガイド、各種イベントの講師やコーディネーターをしています。
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