丸木舟の止水にゼンマイ綿!・・・日本海の女王「ヌナカワ丸」

6月18日「ジオカヤック」にむけてヌナカワ丸の改修を続けている。
座席を固定式から変更して、内壁に欠き込みをつくり、板を落とすだけにして5人定員に増やした。
 
下手に固定すると接合部が腐る原因になるし、工具なしで外せるようにしておけばメンテしやすく、多少なら漕ぎやすい位置に座面をずらせる工夫である。
ちなみに丸木舟は乾燥すると乾燥収縮してヒビ割れしやすくなるので、座席はその曲げ応力を相殺する横梁の機能もある。
 
頭を悩ませていたヒビ割れ箇所の止水については、和船ならマキハダを詰めるところだが高価だから保留!インドでは解したロープと椰子の繊維を詰めて、アスファルト乳剤でコーティングしていたが臭うので却下!
 
窮すれば通ずで、ヒビ割れにゼンマイ綿、解した木綿紐、ボロ布を詰めて表面をカシュー塗料でコーティングするアイデアを思い付いた。
左からボロ布、解した木綿糸、ゼンマイ綿。たとえカシュー塗料の止水効果が期待できなくとも、ゼンマイ綿をみっちり詰めてあれば止水効果は高いのではないだろうか。自然素材だから海に落ちても安心だ。
ゼンマイ綿を詰めてカシュー塗料を塗った図。何回か塗り重ねてみる予定。ヒビ割れアカ(漏水)は木造船には付き物だから、海水がたまってきたら排水すればいいのだ。
 
このアイデアが駄目でも、それも学び。日本のロケット開発の父、糸川英夫博士は失敗を「成果」として評価したそうだ。
 
 
 

投稿者プロフィール

縄文人見習い
縄文人見習い
ヒスイの故郷、糸魚川市のヒスイ職人です。
縄文、ヒスイ、ヌナカワ姫の探偵ごっこをメインにした情報発信と、五千年前にヒスイが青森まで運ばれた「海のヒスイ・ロード」を検証実験する「日本海縄文カヌープロジェクト」や、市内ガイド、各種イベントの講師やコーディネーターをしています。

コメントを残す

メールアドレスが公開されることはありません。 が付いている欄は必須項目です