防災備品にシートベルトを!・・・重量物運搬のお助けグッズ

防災グッズとして車に常備しておいてほしいのが、なんどか紹介している解体屋で入手した廃車のシートベルトだ。
重量物運搬に重宝するので、シートベルトをつかった水をいれたボリタンクの運搬は、わたしのサバイバルワークショップの定番ネタ。
 
能登の被災地でも持つこところがない仏壇や金属キャビネット、3階にある業務用ミシンの搬出などで大活躍した。
 
建築現場でつかうスリングより強度は劣るが、人力移動できる重量なら問題なく、軽量でしなやかなので対象物にフィットして傷つけず、折りたためばコンパクトに収納できるメリットもある。
建築現場でつかうキルト地の養生マットも重量物をのせて滑らして移動するなどで重宝するし、毛布かわりにもなるから車載しておくといいサバイバル用品。90×180㎝サイズで2,000円くらい。
 
特に仏壇は横に倒しては絶対にダメ!という決まり事があるから、仏具運搬のプロは専用の運搬器具をつかって立てた状態で運搬する。金箔が剥がれたりする恐れがあるほかに、ご先祖様を祀った仏壇を横にして運んではバチアタリとする文化がある訳。
文化に頓着せずに仏壇を横倒しにして搬出するボランティアが大多数かもしれないが、わたしは被災者の心情と祖霊に敬意をはらって可能な限り立てたまま搬出する。この時は畳と4寸5分(約13㎝)の段差があったので、瓦礫から4寸角の柱をひっぱりだしてレールをつくり、その上に捨てる毛布をかぶせて軟着陸させた。
 
実のところ高級家具もふくめてプロの運搬器具はシートベルトとキルトマットと同じ素材でできた肩掛け式だから、シートベルトを対象物にあわせて自在にロープワークすればいろんなことに応用できる。
 
しかし便利なシートベルトがあっても、ロープワークを知らないと本領を発揮できない。サバイバルは備品以前にロープワークなどの基礎技術が重要ということネ。
 
 

投稿者プロフィール

縄文人見習い
縄文人見習い
ヒスイの故郷、糸魚川市のヒスイ職人です。
縄文、ヒスイ、ヌナカワ姫の探偵ごっこをメインにした情報発信と、五千年前にヒスイが青森まで運ばれた「海のヒスイ・ロード」を検証実験する「日本海縄文カヌープロジェクト」や、市内ガイド、各種イベントの講師やコーディネーターをしています。

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