能登に安寧の日々が訪れんことを 畏み畏み白す・・・浅田次郎著「「神坐す山の物語」
「輪島漆器販売義援金プロジェクト」をはじめて7ヶ月、昼も夜もない日々がつづいていたので、三連休は思い切って完全休養することにして、読書と昼寝を愉しむために「ブックスサカイ」へ。

選書コーナーは以前よりW主任の好みがより強く反映されて本も倍くらいに増えていた。「山田さんが応援してくれたお蔭です」と、お世辞でも嬉しいことを言ってくれる。

浅田次郎著「神坐す山の物語」・・・面白すぎて一気に読了!うなった。ちなみに「神坐す」は「かみいます」と読みますw
能登の惨状に心をいためている今、まさに読むべき本に出逢って、こちらこそ佳い本を選んでくれたW主任に感謝。

ドキュメンタリー映画「オオカミの護符」の文庫版も購入・・・映画のチラシは友人のナナちゃんがデザインしたご縁もある
著者の母親は「オオカミの護符」でしられる「武蔵御嶽神社」の娘で、登場する人物と数々の不思議なエピソードはすべて実話が元になっていると後書きにあって、浅田作品に幽冥境が混沌とした場面がよくでてくることに得心。
大口真神様(おおくちまがみ様)、おいぬ様とよばれる日本狼を祀り、昔の日本人は自然災害や怪異現象と出逢っても、ひたすらに畏み畏み白す(かしこみかしこみもうす)と身をひくくして神々にお願いして暮らしていた。
人が亡くなるのも神上がり(かむあがり)の自然現象として受容する、空気感のような自然崇拝と祖霊崇拝。そこには最高神といったヒエラルキーも教義も存在しない。それは「けんか祭り」で実感するところ。
今週は富山の小学生グループの縄文遺跡ガイドを頼まれている。噴火する火山を荒ぶる神様として祀り、ひたすら頭を垂れてお鎮まりくださいと畏まっていた昔の日本のお話しもしようとおもう。
・・・能登に安寧の日々が訪れんことを 畏み畏み白す・・・。
投稿者プロフィール

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ヒスイの故郷、糸魚川市のヒスイ職人です。
縄文、ヒスイ、ヌナカワ姫の探偵ごっこをメインにした情報発信と、五千年前にヒスイが青森まで運ばれた「海のヒスイ・ロード」を検証実験する「日本海縄文カヌープロジェクト」や、市内ガイド、各種イベントの講師やコーディネーターをしています。
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