97歳の店主がいる奇跡の洋品店「無敵屋」をご贔屓に!・・・「けんか祭り」の氏子の矜持
もしかしてギネス記録?97歳の店主が独りで切り盛りする、奇跡の洋品店「無敵屋」をご贔屓のほどを!

97歳になってもお化粧している店主のオシャレ心と指に注目!しっかりした骨組みの手は、どんな人生を送ってきたかを如実に物語っている。Facebookで紹介したら、著名な「自然界の報道写真家」の宮崎学さんがスバラシイ手をなさっておられる!と褒めてくれた。わたしが師匠と呼ぶだけのことはあるネ。
「けんか祭り」の法被の下は白の足袋と肌着に決められているが、地元愛のつよい氏子は量販店ではなく、昔馴染みの旧国道沿いの「無敵屋」にいき、「婆ちゃん元気かね?今年も祭りの足袋買いに来たぜね」と、大声であいさつして買い求める。
大声なのは老店主が耳が遠いからw。
祭礼は地域の結束を固めるから、氏子は祭りを迎える喜びを分かちあいたくて、地元の個人商店にお金をまわす。
わたしが生まれ育った寺町区の祭りの集まりで飲む酒は「樋口酒店」、酒の肴は「一印かまぼこ店」の蒲鉾と「山一精肉店」のハムカツ、そして衣類は「無敵屋」と、駅北の旧国道8号線沿いの個人商店を義理堅く贔屓にしている。
「無敵屋」さんと同じ時代を生きてきたお得意はみんな鬼籍にはいり、問屋も次々と廃業して仕入れ先は1店だけになったそうだ。昔は従業員が何人かいたし、ご主人も亡くなって、独りでは淋しいよネ・・・。

お客さんが来なくなっても化粧をして、いつもの青い上っ張りを着て、店を開けて店番をするのがお母さんの日課だ。シャッターは独りでは無理なので、ご近所が開け閉めしてくれているそうだ。
心ある人よ、奇跡の97歳の現役商店主から肌着でも買って、元気つけてやってくださいよ。
長寿のお裾分けをもらえるし、量販店に比べて品揃えこそ少ないけど、値段は全品1割引きだ。
97歳ということは終戦は娘盛りの17歳。まさに生きる昭和史で、こんな人から買いものできる店は滅多にないヨ。
旧国道はかって加賀藩が参勤交代をした「加賀街道」だから、商店は間口がせまく奥行きのある典型的な町家つくりだ。

しかし徐々に人の流れは郊外店にうつり、市町村合併にともなう新幹線開業で街の賑わいは駅南にうつってしまい、往時をしのぶことは難しい。
愛国心がどうのと四の五の言う前に、郷土愛の育成が先。それには老人から若者までが団結して伝統が継承されてゆく祭りが一番!
地方創生や人口減少を心配するなら、地元の個人商店を贔屓にすることが最初の一歩!
投稿者プロフィール

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ヒスイの故郷、糸魚川市のヒスイ職人です。
縄文、ヒスイ、ヌナカワ姫の探偵ごっこをメインにした情報発信と、五千年前にヒスイが青森まで運ばれた「海のヒスイ・ロード」を検証実験する「日本海縄文カヌープロジェクト」や、市内ガイド、各種イベントの講師やコーディネーターをしています。
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