長者ヶ原遺跡に生息するキケンな生き物・・・経験則や希望的観測を絶対視してはいけないですナ。
北海道で漁港にヒグマが出没するようになったと聞いたし、輪島の海女からはサメが狂暴になってきたとも聞いて、この数年は経験則だけでは安心できないぞ思うようになっている。
糸魚川に帰郷して15年、これまで市内ガイドや縄文体験会をして事故は一度もない。しかし経験則を絶対視してはいけないと、「自然界の報道写真家」宮崎学さんに教えを乞い、長者ヶ原遺跡にどんな野生動物が棲んでいて、どんな危険が予想されるのかを観察してもらった。

多忙な宮崎さんは、ちょっとした時間があくとどこでも事務仕事していて、後期高齢者の鑑のような現役バリバリ。

遺跡もオフィスに!
遺跡の周囲の森には素人では見分けがつかないイノシシのケモノ道もあちこちにあり、宮崎さんは時折、ホウ!ホウ!と甲高い声をあげて、ケモノたちに人間が近くにいることを知らせて歩いていた。

いつも用心棒の縄文犬げんと一緒の宮崎さんであっても、仏滅に入山しないなど用心深さに驚かされるのだが、こういった自然を畏れ敬う姿勢は学びたい。げんは柴犬でも顔つきがオオカミのようで、ケモノの気配を察知して教えてくれるそうだ。

宮崎さんが最も危険と指摘した点は、いままで生息していなかったのか、それとも見過ごしてきたのか不明な炊事場に生息していたムカデで、竪穴住居にも生息している可能性があるとのこと。もしやと想い排水溝の中をライトで照らしたら、20㎝ちかくありそうな太くて黒いムカデがとぐろを巻いていた。
虫刺されに弱い人は命の危険もあるので、文化財保護課に情報提供と対策を求めることにしたし、帰路に100均で毒を吸い出すリムーバーを購入。
オモチャみたいなリムーバーでも効果はあると聞くので、ガイドの時はポケットに入れておくことにした。

ガイドする側とされる側の心理的にも安心材料になる。

かっての地球の王者だった恐竜も今はいない・・・「道の駅おたり」になぜか恐竜の像があるのだが説明看板がないので、単なる人寄せだろうか?w
諸行は無常で移り行く。
これまで大丈夫だったからこれからも絶対大丈夫!と、希望的観測を持ってはいけないということだ。
投稿者プロフィール

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ヒスイの故郷、糸魚川市のヒスイ職人です。
縄文、ヒスイ、ヌナカワ姫の探偵ごっこをメインにした情報発信と、五千年前にヒスイが青森まで運ばれた「海のヒスイ・ロード」を検証実験する「日本海縄文カヌープロジェクト」や、市内ガイド、各種イベントの講師やコーディネーターをしています。
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