「出した光沢」はヒスイがニコニコしているのデス・・・情けないヒスイ製品のリメイク
人からもらった円筒形のヒスイペンダントトップが酷すぎるから、なんとかしてちょうだいと友達から依頼。

ちょっと見には綺麗な仕上げでも、斜光を当てると表面が凸凹の梨地になったヒスイ製品は、ろくな研磨をせずにバレル研磨機に放り込んでつけた艶だ。きちんと研磨した上でダメ押しでバレル研磨している人もいるので使い様なのだけどネ。
両端にはめられた安っぽい樹脂製のキャップも捻じれて接着されてもいて、アクセサリーとしては使えない代物だから無理もない。
これを買った人がいるのが不思議だが、仕上げもデザインも酷いから友人にあげたらしいw

キャップをバーナーで炙って接着剤を溶かして外す。

苛性ソーダ溶液に浸して接着剤の残滓を除去。

半分にカットしてナツメ玉にリメイクしたが、バレル研磨機だけで仕上げると模様が不鮮明なヒスイでも、きちんと手研磨してあげると濃淡がくっきりして上品な光沢になる。
「光沢を付ける」のと「光沢を出す」はこうも違い、「おぢちゃん、かわいくしてくれてありがとう!」と、ヒスイがニコニコしているのデス。
ブレスレットの見本だけつくり、どんなアクセサリーにするかは友人に委ねるが、キャツなら飲み屋や職場の女の子に気前よくプレゼントして、モテようとするに違いない( ´艸`)
こんな手間仕事の依頼が増えているが、儲からないけどヒスイがかわいそうだから受けてしまうのデス。
投稿者プロフィール

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ヒスイの故郷、糸魚川市のヒスイ職人です。
縄文、ヒスイ、ヌナカワ姫の探偵ごっこをメインにした情報発信と、五千年前にヒスイが青森まで運ばれた「海のヒスイ・ロード」を検証実験する「日本海縄文カヌープロジェクト」や、市内ガイド、各種イベントの講師やコーディネーターをしています。
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