観る考古学から、ためして考える考古学へ・・・長者ヶ原遺跡出土「指輪形石製品」を複製してみた
長者ヶ原遺跡出土の「指輪形石製品」を複製してみた。

こちらが実物で中期の「土器捨て場」から出土したそうだ。

素材は実物と同じ蛇紋岩。蛇紋岩といっても色々あるのだけど俗に黒蛇紋と呼ばれるタイプで試作。

実測図で計測するとリング内径は12㎜しかなく、遊びにきた女友達で試したら、小指の第二間接までしかはいらなかった。
指輪だとすると子供しか無理のようだが、小穴があるのでペンダントかも。ちなみに似たような遺物は金沢市の北塚遺跡など北陸地方にいくつかあるようだ。
重要な情報なのだが、土壙墓や住居址ではなく「土器捨て場」からの出土なので、モノ送り儀式の祭器の可能性もあるネ。
じゃなんで指輪みたいなリングなの?
正解は誰も知らないのだから、ガイドの時は提示した情報をパズルのピースをはめるように自分で考えてもらえば、ガラスの向こうの遺物も身近に感じてもらえるんじゃないかネ。

「観る考古学から、やってみて考える考古学へ」
考古学は面白いけど、実験したらもっと面白いヨ。
投稿者プロフィール

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ヒスイの故郷、糸魚川市のヒスイ職人です。
縄文、ヒスイ、ヌナカワ姫の探偵ごっこをメインにした情報発信と、五千年前にヒスイが青森まで運ばれた「海のヒスイ・ロード」を検証実験する「日本海縄文カヌープロジェクト」や、市内ガイド、各種イベントの講師やコーディネーターをしています。
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