「海のヒスイロード」…男鹿半島に首ったけ。

男鹿半島は風光明媚この上ない。
特に日本海に突き出た西海岸は、海の色も紺碧で、潮の流れもウネリも強く、これまで未体験の外海の感じ。
Img_20140622_154313

岩場には、名前を持つ奇岩が多く、洞窟もある。
Dsc_0630

Dsc_0633

Dsc_0632
加茂青砂のカンカネ洞。
広さ五十坪あるそう。

Dsc_0622
長閑で美しい加茂青砂は、83年の秋田沖地震の津波で、遠足中の児童が津波に飲まれて十三人が亡くなった入り江。
男鹿半島の紺碧の海は、哀しい記憶を刻んだ深い色。
Dsc_0640
青砂の名前の通り、加茂青砂付近の砂浜は、グリーンタフの岩盤が風化した石や砂利が多いが、赤系の石も多いので波打ち際は、パステル画のようにメルヘンチックだ。

Dsc_0617
地元の人によると、戸賀地区の石には五色あるとの事。
確かにシーカヤックを漕いでいると、岩場毎に色がハッキリ違っているので面白い。

Dsc_0610
休息した入江で、漂着したペットボトルを集めてみた。
ベトナム、天津、福建省、台南、ソウル、そして左端はなんとウクライナ産!
男鹿半島には、太古から様々な人やモノが流れ付いていたのだ。ナマハゲも漂着したロシア人という説もある。

Img_20140622_154410
昭和三十年代の風景が残こる加茂青砂小学校は、10年ほど前に廃校になった。
秋田県は、全国一の過疎率だそうだ。

Dsc_0662
戸賀湾の各集落には、漁業の神が祀られている。
神の名前も姿も集落毎に各様だが、野太い素朴さに溢れていて見事。ここは民俗資料の宝庫でもある。

しかし、男鹿半島で最も印象深いのは、人々の人懐っこさと親切さ。
Dsc_0668
お世話になった一人、戸賀湾の肝っ玉母さん、海菜食堂の女将さん。

男鹿半島の人々は、自然環境が厳しい故に相互扶助の気質があるのか?
様々な国から流れ付くペットボトルの様に、太古から旅人を受入れる気質があるのかも知れない。
とにかく男鹿の人々は、人情味が厚く、面倒見が良いのだ。

初対面の私を、離れた温泉やお店まで車で送迎してくれたり、買物すると野菜やお菓子をサービスして頂くのはしょっちゅうで、連日お世話になりっ放し。

明日には男鹿半島を離れるが、非常に名残惜しい。
男鹿の人々に幸多からんことを心より願う。

投稿者プロフィール

縄文人見習い
縄文人見習い
ヒスイの故郷、糸魚川市のヒスイ職人です。
縄文、ヒスイ、ヌナカワ姫の探偵ごっこをメインにした情報発信と、五千年前にヒスイが青森まで運ばれた「海のヒスイ・ロード」を検証実験する「日本海縄文カヌープロジェクト」や、市内ガイド、各種イベントの講師やコーディネーターをしています。

「海のヒスイロード」…男鹿半島に首ったけ。”へ0件のコメント

  1. 宮崎拓也より より:

    ご無沙汰してます。コンクリートカヌーでお世話に…
    ご無沙汰してます。コンクリートカヌーでお世話になりました宮崎拓也です。

    山田さんの航海ネットで拝見させていただきました。感動しました。

    私も山田さんに負けないぐらい熱いハートで地元群馬県太田市で頑張ります。

    今後ともよろしくお願い申し上げます。

    宮崎拓也

  2. 縄文 より:

    宮崎先生、お久しぶりです。
    宮崎先生、お久しぶりです。
    先生と入違いに、県立海洋高校の松本先生と知遇を得ました。
    年々減少する生徒数に対して、海をテーマに活性化をしていきたいと熱い想いを持っておられる先生です。
    群馬は暑そうですが、ご自愛ください。

コメントを残す

メールアドレスが公開されることはありません。 が付いている欄は必須項目です