「海のヒスイロード」…男鹿半島に首ったけ。
男鹿半島は風光明媚この上ない。
特に日本海に突き出た西海岸は、海の色も紺碧で、潮の流れもウネリも強く、これまで未体験の外海の感じ。
長閑で美しい加茂青砂は、83年の秋田沖地震の津波で、遠足中の児童が津波に飲まれて十三人が亡くなった入り江。
男鹿半島の紺碧の海は、哀しい記憶を刻んだ深い色。
青砂の名前の通り、加茂青砂付近の砂浜は、グリーンタフの岩盤が風化した石や砂利が多いが、赤系の石も多いので波打ち際は、パステル画のようにメルヘンチックだ。
地元の人によると、戸賀地区の石には五色あるとの事。
確かにシーカヤックを漕いでいると、岩場毎に色がハッキリ違っているので面白い。
休息した入江で、漂着したペットボトルを集めてみた。
ベトナム、天津、福建省、台南、ソウル、そして左端はなんとウクライナ産!
男鹿半島には、太古から様々な人やモノが流れ付いていたのだ。ナマハゲも漂着したロシア人という説もある。
昭和三十年代の風景が残こる加茂青砂小学校は、10年ほど前に廃校になった。
秋田県は、全国一の過疎率だそうだ。
戸賀湾の各集落には、漁業の神が祀られている。
神の名前も姿も集落毎に各様だが、野太い素朴さに溢れていて見事。ここは民俗資料の宝庫でもある。
しかし、男鹿半島で最も印象深いのは、人々の人懐っこさと親切さ。
お世話になった一人、戸賀湾の肝っ玉母さん、海菜食堂の女将さん。
男鹿半島の人々は、自然環境が厳しい故に相互扶助の気質があるのか?
様々な国から流れ付くペットボトルの様に、太古から旅人を受入れる気質があるのかも知れない。
とにかく男鹿の人々は、人情味が厚く、面倒見が良いのだ。
初対面の私を、離れた温泉やお店まで車で送迎してくれたり、買物すると野菜やお菓子をサービスして頂くのはしょっちゅうで、連日お世話になりっ放し。
明日には男鹿半島を離れるが、非常に名残惜しい。
男鹿の人々に幸多からんことを心より願う。
投稿者プロフィール

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ヒスイの故郷、糸魚川市のヒスイ職人です。
縄文、ヒスイ、ヌナカワ姫の探偵ごっこをメインにした情報発信と、五千年前にヒスイが青森まで運ばれた「海のヒスイ・ロード」を検証実験する「日本海縄文カヌープロジェクト」や、市内ガイド、各種イベントの講師やコーディネーターをしています。
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宮崎拓也
宮崎先生、お久しぶりです。
宮崎先生、お久しぶりです。
先生と入違いに、県立海洋高校の松本先生と知遇を得ました。
年々減少する生徒数に対して、海をテーマに活性化をしていきたいと熱い想いを持っておられる先生です。
群馬は暑そうですが、ご自愛ください。