ブツ撮りに光明・・・牡牛座線刻石笛
お得意様から奥様の誕生プレゼントに石笛を贈りたいとのご注文。
牡牛座とのことなので、星座マーク(正式名称不明)を線刻した。
使用したヒスイ原石は透光性が抜群のパステル調のミントグリーン。
地味な色合いなのでヒスイ関係者には人気がないらしいが、私の作風には合っているので好きなタイプの原石。
ただ一つの問題は、透明感のある淡いミントグリーンのヒスイ作品を写真撮影する場合、微妙な発色具合やヒスイ表面の奥行き感が表現できず、ペタンとしたマットな質感に写ってしまうのである。
最新の透光写真。ヒスイ内部の様子が浮き出てくれるようになった。
また線刻した場合も、ペタンと写ってしまっては立体感が出ず、線刻が鮮明になるように照明など色々工夫する日々が続いていた。
いわゆるブツ撮り撮影は奥が広い。
原石が変われば理想的な撮影条件だって変わるし、同じ鏡面仕上げでも勾玉くらいなら小さいので問題ないけど、石笛サイズだと光源や自分だって写り込んでしまう。
そこで写真に詳しい人に色々と聞いて回っていたのだけど、どのアドバイスを試してもイマイチ。
そんな試行錯誤の中で、知人のプロカメラマンのアドバイスにピンとした。
ズバリ、ある事の微調整!
持つべきは各分野のプロフェッショナルの友人である。
ムハ~、面白いように狙った写真が撮れるではないか!
未だ60点レベルだが、素人がネット販売用に撮影するなら、とりあえず合格点。
納品後にお客様から、「写真より実物の方がずっと綺麗でビックリしました!」という、喜んでいいのか悲しんでいいのかよく解らない感想メールが減ってくれればいいのだ。
ついでに撮影用の周辺機材も改良したら、これまでで最高の撮影条件になってくれた。
詳細を公開したいのだけど、すぐに同業者から真似されるので割愛(笑)
ヒスイ加工機材も常に改良を加えている。
それでも I can,t get no satisfaction !
思い描いてきた理想が果たせたら、次の理想が見えて立ちはだかってくる。
終わりはないし、これで満足と思ったら成長は無いですな。
投稿者プロフィール

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ヒスイの故郷、糸魚川市のヒスイ職人です。
縄文、ヒスイ、ヌナカワ姫の探偵ごっこをメインにした情報発信と、五千年前にヒスイが青森まで運ばれた「海のヒスイ・ロード」を検証実験する「日本海縄文カヌープロジェクト」や、市内ガイド、各種イベントの講師やコーディネーターをしています。
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