少しだけ幸せな気分に浸って次の高みを目指す・・・超小型勾玉
少しづつの工夫を重ね続け、いつか目に見えて大きな前進をしたもんだと感慨無量になることが、このところ続いている。

初期には指から血を流しながら硬いステンレスワイヤーで八の字環を作って「ふっふっふっ、だれにも真似できまい!」と悦に入っていた超小型勾玉だが、もっとお洒落にならんもんか?と不満も抱いていた。

ワイヤーを金槌で叩き潰してバンド巻きして、それからシルバーを巻くようになって、だんだんとお洒落っぽくなってきた。
でもシルバーは傷がつきやすく変形もしやすいのが難点。

結束を極細のワイヤーで巻くとヨレヨレにもなる。

5円玉に3個も載る超小型サイズだから、肉眼では合格点でも写真撮影のピント合わせで哀れな姿が大写しになってガッカリ・・・。
寝床に入っても風呂に入っても、工夫を考え続け試し続ける。
女性客から、なにこれ!かわいい!って褒めてもらえて、初めて現在の到達点に気付く。
でも評価は7割に差し引いて聴いておく。

慢心してはいけないし、まだ先があるに違いない。現時点の技術は10年後の五合目だし、その10年後の技術は20年後の五合目。
9年も試行錯誤を重ねた現時点は「よくできました」と、とりあえずは自分を褒めてやりたい。
少しだけ幸せな気分に浸って、次の高みを目指す。
投稿者プロフィール

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ヒスイの故郷、糸魚川市のヒスイ職人です。
縄文、ヒスイ、ヌナカワ姫の探偵ごっこをメインにした情報発信と、五千年前にヒスイが青森まで運ばれた「海のヒスイ・ロード」を検証実験する「日本海縄文カヌープロジェクト」や、市内ガイド、各種イベントの講師やコーディネーターをしています。
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