ジョウバは魔除けのコメデイリリーフ・・・糸魚川市民のための「けんか祭り」なぜなにシリーズ
「けんか祭り」の獅子は獅子舞をせず、常に隊列の先頭にあって、口を開閉してパカパカと破裂音を鳴らすことで場を浄め、神の到来を告げる役割がある。

獅子とも言うが、浄魔(ジョウマ)が訛ったジョバ、ジョウバというのが一般的。

もうひとつの重要な役割は、祭礼と市民に接点を持つ存在であること。勇壮な祭りにあって、一種のコメデイリリーフ的な役割ですな。
子供の頭をかじると賢くなる!女性の臀部をかじると安産!店先で口をパカパカ鳴らすと商売繁盛!(ご祝儀がもらえる)などなど、ジョウバは福をもたらす来訪神。
ひと昔は子供や若い女性を見つけると全力で走っていき、カジカジしていたが、最近は時節柄もあっておとなしくなった。私の子供時代は荒っぽかったから、「頭ようなるぞ!」と顎の板で頭をゴンと殴られるので子供は真剣に逃げたし、悪ノリしてスカートめくりをされた女子高生がキャーキャー叫んでいた。

老人ホームの慰問もするが、合掌して有難がる老人もいれば、子供返りして怖がる老人もいる。
これは市民を祭礼に巻き込んで、メデタサのお裾分けをしているのだ。
祭りの朝の挨拶は「おめでとうございます!」だ。
投稿者プロフィール

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ヒスイの故郷、糸魚川市のヒスイ職人です。
縄文、ヒスイ、ヌナカワ姫の探偵ごっこをメインにした情報発信と、五千年前にヒスイが青森まで運ばれた「海のヒスイ・ロード」を検証実験する「日本海縄文カヌープロジェクト」や、市内ガイド、各種イベントの講師やコーディネーターをしています。
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