トランプ大統領のお気に入り映画の主人公・・・映画「市民ケーン」

アメリカのトランプ大統領の好きな映画が「市民ケーン」とするSNS投稿に、なるほどと納得。
奇才俳優オーソン・ウエイルズが脚本・監督・製作・主演をして、実在の新聞王ウイリアム・ハーストをモデルにした映画史上に名高い映画だが、アカデミー賞は多数のノミネートをされても受賞は脚本賞だけだったのは、ハーストが妨害工作をしたためとされている。
 
ハーストはピューリッツァー賞に名を残したピューリッツァーと報道合戦をした新聞会社の社長だ。事実を歪曲化したセンセーショナルな報道の乱発して発行部数を伸ばし大富豪になったが、映画ではその勃興から謎めいた死までを描いている。
 
当時スペインが支配していたキューバの政策に対し、新聞を売るためのフェイクニュースで世論を扇動して、アメリカの軍事介入を促した。
 
キューバに派遣した挿絵画家が「戦争になる気配はない」と報告すると、「私が戦争を起こすので、あなたは絵を描いてください」と言ったのは有名な逸話で、その結果に本当に戦争になってしまった。
 
余談だが、この時のアメリカ海軍に観戦武官として派遣されて、ハバナ湾の閉塞作戦の失敗の詳細な報告をしたのは、後に日本海海戦の作戦参謀に任命されることになる秋山真之だったことが、司馬遼太郎の「坂の上の雲」に書かれている。
 
噓八百のフェイクニュースで新聞を売りまくって大富豪になったハーストは、ヒトラーを「真の自由主義者」と礼賛もしたが、道義心よりチカラ(利益)こそ正義とする人だったようだ。フェイク情報を乱発するトランプ大統領とハーストは妙に符合する。
 
 

投稿者プロフィール

縄文人見習い
縄文人見習い
ヒスイの故郷、糸魚川市のヒスイ職人です。
縄文、ヒスイ、ヌナカワ姫の探偵ごっこをメインにした情報発信と、五千年前にヒスイが青森まで運ばれた「海のヒスイ・ロード」を検証実験する「日本海縄文カヌープロジェクト」や、市内ガイド、各種イベントの講師やコーディネーターをしています。

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