縄文土器体験会・・・大和川区の「おやじ倶楽部」は偉い!

8月23、24日は大和川公民館主催で、子供たちのサマーキャンプがあった。
大和川区には、「おやじ倶楽部」という保護者の会があって、これまで意欲的にイベントを行ってきた経緯があり、今回は公民館主催のサマーキャンプをバックアップすることになったらしい。

「子供は国の宝」とは戦前の標語らしいが、今時の田舎では意欲的で行動力のある大人達の存在は宝だ。
遊びや生活技術、他人との付き合い方など、かってのように日常生活の中で子供たちが学習する機会が少なくなってきている。
だから、おやじ倶楽部のような存在は貴重だ。
おやじ倶楽部には高校の後輩がいて、キャンプの一環で私に縄文土器講座を頼んでいたのである。

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キャンプ場所は、大和川区の森林公園。
高台にあるので夜は寒かった。

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カレーと豚汁、流し素麺というキャンプ定番の食事、朝は正しくラジオ体操という正しい日本の林間学校。
子供は無言でラジオ体操するが、大人たちは「ウワ~」「あ”~」と呻きながら体を反らせたのは笑った。

参加した子供たちは31名。
正直いって、縄文土器初心者対象の体験会では一人で面倒が見られるのは5人が限度。
まあ、楽しければいっか、という訳で賑やかに遊んできた。

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小学生が相手でも、縄文土器と弥生土器、古墳時代以降の土器の違いをきちんと説明するし、縄文土器の名の由来である縄文の付け方や、その意味を説明するのが私流。
後から保護者から解り易かったと受けたようだ。

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低学年の作品は面白い・・・なんだこれ???・・・可愛いなあ、と頭を撫でてやりたくなる。
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上の写真の子供の作品。不思議なオブジェが出来たが、粘土に隙間が多く複雑な形状なので、野焼きすると割れてしまうだろう。
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子供たちの作品を観て回ったら野焼きの段階で土器が割れる可能性が高い作品が多いので、失敗のない土笛も作らせた。

私が作った見本がこの3つ。
左から東北から出土している海獣形土笛をモデルにしたオカリナで、簡単なデザインなら誰でも作る事ができるのだ。

真ん中がムンク風の笛で、頭の孔から息を吹き込めば口から音が出る。
右端がキティ形土笛で、きちんと縄文が付いている・・・史上初の縄文キティである。
キティ形は女の子たちに受けて、何人も挑戦していた。
野焼きは10月の予定。

 


今回のキャンプで作った格言。
・子供は意味なく走り回るが、大人は緊急事態でもないと走らない。

元気いっぱいに走り回る子供たちをみて、そういえば長いこと走ってないなあ、と老いを実感。

投稿者プロフィール

縄文人見習い
縄文人見習い
ヒスイの故郷、糸魚川市のヒスイ職人です。
縄文、ヒスイ、ヌナカワ姫の探偵ごっこをメインにした情報発信と、五千年前にヒスイが青森まで運ばれた「海のヒスイ・ロード」を検証実験する「日本海縄文カヌープロジェクト」や、市内ガイド、各種イベントの講師やコーディネーターをしています。

縄文土器体験会・・・大和川区の「おやじ倶楽部」は偉い!”へ0件のコメント

  1. 村長田澤 より:

    村長田澤です
    村長田澤です

    ありがとうございました
    あとでかなり疲れていたと後輩さんから聞きました

    お陰さまで子どもたちだけでなく大人たちも楽しく縄文を学べました

    ちなみにムンクの笛 特許権は俺だかんね 笑

  2. 縄文人(見習い) より:

    田澤村長
    田澤村長

    こちらこそどうもどうも。
    おやじ倶楽部さんこそご苦労様でした。
    未だ青森への海旅の疲れが抜けなくて、夜になるとドッと疲れてしまうんですわ。

    あのう・・・ムンクの頭から吹いて口から音が出るのは、小生の特許かと(笑)

  3. 田澤村長 より:

    そうかぁ~~
    そうかぁ~~
    じゃぁ商売にするときはデザインは私ってことでよろしくお願いします 笑

  4. 縄文人(見習い) より:

    村長
    村長
    押忍!

  5. お化け役 より:

    お疲れちゃんのところ、ホントありがとうございま…
    お疲れちゃんのところ、ホントありがとうございました。
    準備と後片付けに追われて先輩を監視?できなかったのが、
    心残りです。(冗談です)
    でも、ゆっくり見たかったです。
    それにしても先輩の作品は相変わらず芸術ですな~。
    お忙しいと思いますが野焼きよろしくです~。

  6. イノキン より:

    2日間お疲れさんでした~
    2日間お疲れさんでした~
    多くの子供を一人でみさせて・・・すいませんでした。(苦笑)

    縄文さんの作品は気持ちが入ってますね!!
    キティー土笛には感動しました!!

    10月の野焼きも頑張って準備しますので、よろしくお願いいたします。

    それと・・・「おやじ倶楽部」褒めすぎじゃないですか??(笑)

  7. 縄文人(見習い) より:

    イノキンさん&お化け役さん。
    イノキンさん&お化け役さん。
    おやじ倶楽部は本当によくやってますよ。
    シノゴノと理屈抜きに行動する人々がもっと糸魚川に必要だと思います。
    ある会合に出席すると、理想論ばかりで実際には何も行動に移せてなく、行政への要望だけで自己完結してしまっています。
    最初に予算ありきではなく、最初に必要なのは切実な情熱と行動であり、楽しんで実行することが大事だと思うのです。
    子供たちにそんな大人の後姿を見せること・・・それがおやじ倶楽部の意義だと実感した二日間でした。

  8. イノキン より:

    本当に「まず行動」ですね~~
    本当に「まず行動」ですね~~
    縄文さんと話していてそれを再認識しました。

    そういえば、準備の段階で昔の資料みてたら・・・

    おやじ倶楽部でやっていた時は、スタッフはおやじ倶楽部のメンバー
    だけで10人ぐらいでやっていたんでした~~

    食材の買い出しも、テントの後片付けも・・・焚き物の用意とかも・・・

    若かったからパワーあったのかな??(笑)

    これからも頑張ります!! おやすみなさい~

  9. スタッフ斉藤 より:

    お疲れ様でした!
    お疲れ様でした!
    土器づくり、思った以上に大変でした。
    行くまでは火焔式土器でも作ろうと思っていましたが・・・

    製作中は自分が夢中になり、子供たちの事をあまり見ていなかったらひび割れだらけで・・・いくつ作品として残るやら・・・。

    でも、子供たちには本当にいい体験になったと思います、また10月の野焼きよろしくお願いします。

  10. 縄文人(見習い) より:

    スタッフ斉藤さん。
    スタッフ斉藤さん。
    縄文土器つくりは何度もやっている内に上手になるもの。
    一度だけで終わらせるのは勿体ないのです。

    糸魚川市での火起こし体験会も6回になりましたが、複数回参加した人は当然ながら上手になって、周りに教えてくれるようになり、参加者の成功率が高くなってきました。

    だから「愉しい、もっと上手になりたい」と夢中で遊ぶ工夫好きの大人の存在が体験会には不可欠。
    村長さんも自分で工夫して、ムンク形の笛を作って自慢していましたね。
    あの姿は、少年の好奇心そのものでした。
    今回は野焼きに失敗する子供たちは多いと思いますが、そんな大人の姿を見せることこそが本当の教育なのだと思うのですよ。
    欲も得もなく夢中で遊ぶ大人・・・おやじ倶楽部のそんな姿を子供たちに見せることこそが、存在意義だと思いました。

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