佐渡の赤玉で勾玉を作ってみた感想・・・歩留まり悪過ぎ
佐渡の赤玉(碧玉・ジャスパー)を加工したいものだと投稿したら、青森の縄文仲間の左京窯さんから贈られてきたゾ。
全体の8割くらいを占めるレンガ色の部分には所々に石英が含入していて、この部分が丈夫かと思いきや加工してみたら石英が抜けてポーラス(多孔質)に・・・職人言葉で「練れていない」部分。

原石の石目を読んでプレート作りする工程は非常に大事。

原石の窪みに青いビーズが嵌っているのは、バレル研磨機のセラミックメディアですな。

逆に全体の2割くらいしかなく、土っぽくて頼りなさそうな朱色の部分が平滑に仕上がった。

赤玉は弥生時代中期から後期にかけて小型の管玉(チューブ状の装身具)しか作られていないようだが、以上の経験から朱色の部分を選んで大きな装身具や、複雑な形状の勾玉を作るには歩留まりの悪い石材ということが解った。

怪我の功名で、ポーラスの部分がホンモノの出土品っぽい感じがしますな・・・売り物にはならないけど( ´艸`)
そんな理由もあって、古墳時代になると半透明でより鮮やかな赤瑪瑙に取って替わられたのではないか?
そのように感じた次第。
佐渡の学芸員さんのご意見を聞いてみたいもんですナ。
投稿者プロフィール

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ヒスイの故郷、糸魚川市のヒスイ職人です。
縄文、ヒスイ、ヌナカワ姫の探偵ごっこをメインにした情報発信と、五千年前にヒスイが青森まで運ばれた「海のヒスイ・ロード」を検証実験する「日本海縄文カヌープロジェクト」や、市内ガイド、各種イベントの講師やコーディネーターをしています。
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