ヤップ島の石貨から、太古のヒスイ交易について考える
太古のヒスイ交易の実態について色々と考えるのだが、上越市のNPO法人「くびき野カレッジ天地びと」にて、元東京電機大学教授の石塚正英先生の講座を聴講。
石貨とは石製のお金と認識されているが、経済法則を体現する貨幣ではなく、宗教的儀礼を体現する貨幣なのだというのが先生の捉え方。
「民間信仰の基底をアミニズム(身体と霊魂の分離)ではなくフェティシズム(身体と霊魂の非分離)に見出す」という先生の文化論も、ヒスイは希少鉱物だから尊いという価値観から脱却して、ヒトとヒスイの物語へと見出す私の考え方に理論的な整合性を示唆してくれて、話が尽きない。
思想や哲学といった抽象論は好みではなかったが、具象論や経験値だけでは限界があると感じ、このところ実存主義に興味を持っているので、東京に帰る先生を新幹線駅まで送って質問責め!
昔の書生や芸人が、師匠のカバン持ちを勝ってでて、少しでも吸収しようとするのと同じですな。
大学教授の講座を無料で聴講できるのに、若い参加者がいなかったのは実にもったいないぞ、上越方面の人たち。
投稿者プロフィール

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ヒスイの故郷、糸魚川市のヒスイ職人です。
縄文、ヒスイ、ヌナカワ姫の探偵ごっこをメインにした情報発信と、五千年前にヒスイが青森まで運ばれた「海のヒスイ・ロード」を検証実験する「日本海縄文カヌープロジェクト」や、市内ガイド、各種イベントの講師やコーディネーターをしています。
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