わたしがヒスイ以外でも勾玉をつくる訳・・・「能登之神」無斑晶質安山岩製 古代風勾玉連珠
ぬなかわヒスイ工房謹製 無斑晶質安山岩製「能登之神」古代風勾玉連珠でございます。

お客さんはいいヒスイをやすく買いたいのだから、勾玉なんて手間暇かけずつくって桐箱に収めれば、イビツだろうと傷が残ってても売れるよと、初心者のころに先達からよくアドバイスされていた・・・う~む

いまもよく見聞きするのが、不老不死の神秘の霊石とうやうやしい謳い文句でパワーストーン扱いすれば、稚拙な勾玉でも高値で売買されるという現実。

糸魚川の土産物屋で1万円で売っている安っぽい勾玉であっても、霊能者の先生が「名人が製作した特別なヒスイの勾玉」として売れば、20万でありがたいと買う人もいて、鑑定を頼まれるとヒスイでないものも多いし、わたしの作品展で見せられた場合はリメイクを頼まれたりする。
もっとすごいのはプラスチック製の勾玉であっても、「すごいパワー」と謳えば3万円で飛ぶように売れるそうだ。
作品の完成度とは関係なく、素材の希少価値や謳い文句次第で儲かるという考え方の圏外に、わたしはいる。

それならばヒスイでない石でつくった勾玉が売れるようになれば、技術を評価されたことになると思うから、無斑晶質安山岩の勾玉もつくっちゃうのだ。
こういった連珠が売れないうちは、未熟な中級者ということ。
投稿者プロフィール

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ヒスイの故郷、糸魚川市のヒスイ職人です。
縄文、ヒスイ、ヌナカワ姫の探偵ごっこをメインにした情報発信と、五千年前にヒスイが青森まで運ばれた「海のヒスイ・ロード」を検証実験する「日本海縄文カヌープロジェクト」や、市内ガイド、各種イベントの講師やコーディネーターをしています。
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