司馬史観の龍馬像をぶっこわした原田芳雄さんの龍馬像・・・1974年ATG作品「竜馬暗殺」
映画やテレビの坂本龍馬像は、明朗快活なリベラリストとして描かれるが、これは司馬史観による「竜馬がゆく」が元になっているようで、繰り返し同じキャラクターで描かれすぎて食傷気味。いまや平明な龍馬像ばかりだ。

これまで観てきた龍馬像のなかで、1974年ATG作品「竜馬暗殺」では原田芳雄さん演じる龍馬に「幕府を倒したあとは薩長をたたくぜよ」と言わせて、目的達成のためなら手段を選ばない得体の知れないダークヒーローとして描かれていて、いちばん魅力を感じる。
いかにも70年代前半のATG作品らしく、反体制側の人物の鬱屈と挫折がテ-マになっているが、当時、新しいタイプのヤクザ役で脚光を浴びていた原田さんを龍馬役に起用したことが大正解。
また原田さんを兄貴として慕い、隣りに引っ越したほどの松田優作が、情けない暗殺者として登場して、この二人の丁々発止のアドリブの掛け合いが見所だ。原田さんの存在感と演技に圧倒され、若き日の松田優作がなす術もなく沈黙するのが看て取れ、これがすごいリアリティとなっている。
トンデモ説的な「縄文観」を史実として信じて信じている人も多く、6月に予定されている淡路島の縄文イベントでは、そのことをテーマにお話し会をするつもり。それはヒスイやヌナカワ姫伝説も然り。
個人の歴史観と史実を一緒にしてはいけない。
投稿者プロフィール

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ヒスイの故郷、糸魚川市のヒスイ職人です。
縄文、ヒスイ、ヌナカワ姫の探偵ごっこをメインにした情報発信と、五千年前にヒスイが青森まで運ばれた「海のヒスイ・ロード」を検証実験する「日本海縄文カヌープロジェクト」や、市内ガイド、各種イベントの講師やコーディネーターをしています。
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