ファイト一発!・・・郷愁の空き瓶ランプ
私の初めての海外旅行は、二十歳の時の三週間のインド旅行だった。
三十年も前だが、当時のインドの露店では灯油を加圧するタイプのランタンをよく見た。
恐らくスエーデンのアウトドア用品メーカー、オプティマス社のケロシンランタンをコピーした中国製品だろうけども、性能としては100Wくらいの明るさはあるし、オプティマスの何分の一もの安さなので、私も土産に持ち帰ったことがある。
しかしインドの露店の全てがこのタイプのランタンを使っていた訳ではなく、蝋燭やコーラの空き瓶を利用した手作りランプを使っている露店も多かった。
空き瓶ランプの拘りは、持ち運ぶ時にオイルが漏れないためのキャップが出来る事。インド人はコーラ瓶だったが、コンビニの空き瓶捨て場で拾ってきたリポビタンDの空き瓶で統一した。名付けて「ファイト一発ランプ」
現在でも大都市の中心部や繁華街のメインストリート以外のインドの夜は暗いし、停電も頻繁にあるので、蝋燭や手作りランプくらいでも結構明るく感じるのだ。
そこで二泊三日に渡る「青空キャンプ」に出店する機会に、懐かしい空き瓶ランプを作ってみた。
ランプの芯は、ホームセンターで売っている木綿や麻紐でも良さそうなのだが、耐久性を考慮してオイルランプ専用の芯を買った。右の金属管は芯の抜け止めに用意した電設資材のスリーブで、燃焼効率にも貢献しているようだ。
リポビタンDの瓶に六分目くらいの灯油を入れたら、二晩使用しても半分くらいしか減っていなかった。三つ作ったので、オイルランプ専用の虫除け効果のあるアロマオイルを充填して「青空キャンプ」で並べた。買ってくれたひとは、ムードと燃費がよく、虫も寄ってこなくなったと喜んでいた。
さて、問題は使用燃料の選定だ。
調べてみたら、エチルアルコールは熱量は高いけども光量が低く、発火点が低いので転倒した場合は火事になる可能性があるらしい。
ベストはオイルランプ専用のパラフィン由来のオイルで、煤がほとんど出ずに発火点が高いので転倒しても消えてしまうという優れもの。
ただし、灯油より高価なのと入手しにくいのが難点。
結局、インド人と同じく灯油を燃料にしたが、予想以上の燃費効率だった。
因みに使用済みテンプラ油の排油でも使えると思う。
投稿者プロフィール

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ヒスイの故郷、糸魚川市のヒスイ職人です。
縄文、ヒスイ、ヌナカワ姫の探偵ごっこをメインにした情報発信と、五千年前にヒスイが青森まで運ばれた「海のヒスイ・ロード」を検証実験する「日本海縄文カヌープロジェクト」や、市内ガイド、各種イベントの講師やコーディネーターをしています。
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