アイヌとカウボーイに共通した魔除け・・・映画「オレゴン魂」

BSで西部劇「オレゴン魂」を久々に観たら、野営の時にジョン・ウエンが「虫やヘビが寄らないように」と、キャサリン・ヘプバーンの周りを投げ縄のロープで囲んで結界にする場面があった。

アイヌにも荷物を背負う紐帯「タラ」で同じことをする風習があるのだが、タラはとても強いからこそ結界として効果があると考えるのだと、萱野茂著「アイヌの民具」に書いてある。

本当に来ないの?本当かどうかは知らんが気持ちの問題だ・・・といった高齢男女のやわらかい会話が気持ちいい

投げ縄で囲まれて眠りにつくキャサリンさん。自然の中では洋の東西を問わず人間がすることは同じということ。

この映画はジョン・ウエインがアカデミー主演賞をとった「勇気ある追跡」の続編とされているのだが・・・。

粗野な無頼漢と敬虔な女宣教師のコンビの冒険活劇であり、キャサリンさんの衣装や激流下りの末に悪漢と対決するストーリーなど、キャサリンさんがハンフリー・ボガードと共演した「アフリカの女王」のオマージュでもあることに気付いた。

どちらも真逆な人生を歩んできた男と女のカルチャーギャップからくる丁々発止の掛け合いが面白く、助け合っていくうちに理解しあっていく展開が見所。

キャサリン・ヘップバーンは、80年代の「黄昏」では偏屈な元大学教授役のヘンリー・フォンダ相手に、包み込むような気丈な奥さん役を演じて、二人ともアカデミー主演男優賞と女優賞を受賞。

現役をリタイヤして思い出の湖で静かに暮らす高齢夫妻と、父親と仲たがいして疎遠になっていた娘がパートナーと旅行に行くために連れ子を預けにくる物語。

娘役はヘンリーフォンダと実生活でも仲たがいしていたジェーン・フォンダで、死期が近い父親と仲直りしようと企画したらしく、ジェーンのたっての希望でキャサリンさんを起用したとか。これがヘンリーフォンダ最後の映画になったのだが、なんど見ても飽きない美しい映画だ。

キャサリンさんは相手役の魅力を引き出すのが巧い女優ですねぇ。

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投稿者プロフィール

縄文人見習い
縄文人見習い
ヒスイの故郷、糸魚川市のヒスイ職人です。
縄文、ヒスイ、ヌナカワ姫の探偵ごっこをメインにした情報発信と、五千年前にヒスイが青森まで運ばれた「海のヒスイ・ロード」を検証実験する「日本海縄文カヌープロジェクト」や、市内ガイド、各種イベントの講師やコーディネーターをしています。

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