温故知新の縄文ヒスイ研究・・・小林達夫先生を偲ぶ

春に亡くなった考古学者の小林達夫先生を偲ぶため、20年以上も前のヒスイシンポジウムの本を読み直したら、60代の小林先生は同席した先輩研究者に気をつかい「私のような若い者が僭越ですが・・・」と語っておられた。

当時は国内最古のヒスイ装身具が6,000年前の山梨県「天神遺跡」の大珠で、次のヒスイ出土まで1,000年ほどの空白期があるのが謎で、わたしの知識は当時の資料を元にしている。

小林先生は長岡市出身の國學院大學名誉教授、新潟県立博物館の名誉館長だった縄文研究の大御所。著作やマスコミ出演も多く、NHKの歴史教養番組で「博物館で縄文土器の前で腕を組んでみている人がいらたお主やるな!と思うけど、弥生土器の前で同じことしてる人がいたら、ヘンな人だから近寄らない方がいい」と、弥生時代の研究家が聞いたら目を剝くようなことを仰っておられる面白い先生。

シンポジウムで小林先生は「ほんとうに前期の出土なのか?間違いであってほしい」と嘆いておられたので、この際に最新の発掘成果を各方面に問合せ。

某埋蔵文化財センターから、ここ数年の資料が大量に送られてきて、前期~中期の空白が埋まっていることが判明して、わたしの歴史認識も更新。

すでに小林先生はご存じだったろうが、先人たちの積み重ねがあってこその温故知新と、30年くらい前の森浩一先生の著作も読み直す。

史実と歴史は必ずしも一致しておらず、新たに史実(遺物や遺構)が発見されれば歴史も更新される。ただし実証研究がベースになった蓋然的推論がないと、トンデモ説や歴史修正の類いとかわらなくなってしまうから希望的観測は排除するのが考古学者。

神話や伝説、怪しげな古文書はなおさらで、インフルエンサーの多くは「隠された歴史を暴く!」と意気込み、希望的観測を史実として語り、支持者はそのまま信じ込んでいるのが問題で、自分で調べて考えないとヒトラーみたいなカリスマ性のある独裁者がでてくると簡単に騙されますよう・・・。

そんなことがあったからか、小林先生と食事する夢を見た。

60歳くらいの先生が喜色満面で、ドーナツ形にもられたご飯の真ん中にカレーを注いだ「キウス周溝墓カレー」をモリモリ食べておられた。

北海道の千歳市にあるキウス周溝墓群は、ヒスイも出土している縄文後期の共同墓地群。

こちらが概念図で、茶色の土手がご飯で黄色いくぼみ部分がカレーになっているのが、キウス周溝墓カレーでしたぁ。

小林先生と北海道のキウス周溝墓との関係は不明だし、ほんとにキウス周溝墓カレーがあるのか不明w

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投稿者プロフィール

縄文人見習い
縄文人見習い
ヒスイの故郷、糸魚川市のヒスイ職人です。
縄文、ヒスイ、ヌナカワ姫の探偵ごっこをメインにした情報発信と、五千年前にヒスイが青森まで運ばれた「海のヒスイ・ロード」を検証実験する「日本海縄文カヌープロジェクト」や、市内ガイド、各種イベントの講師やコーディネーターをしています。

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